時間とともに良くなる世界をつくる

私が「確かなもの」と考え、物事の判断の土台にしているものが三つあります。
まずそのうちの二つが「生まれて来たこと」と「いつかは死ぬこと」です。
これは古今東西、すべての生物(場合によっては、天体や、様々な物質も)において普遍的に言えることだと思っています。
どんな金持ちであれ、どんな有名人であれ、生まれ、いつかは死んでいきます。
ただここで忘れていけないことは、自分が生まれるまでに、気の遠くなるような時間が存在したことも事実であるということです。

宇宙が誕生し、地球が生まれ、そして生物が誕生しました。
生物が誕生したころから約38億年も経過していますが、我々の先祖は生存が困難な様々な環境を乗り越え、有性生殖になってからは様々な出会いを繰り返しながら、命を継承し私たちがこの世に誕生しました。
また、当たり前ですが、私たちが死んだ後もこの世の中が継続していくことも確かです。
私たちはいつかこの世からいなくなりますが、その後も(たとえ地球が消滅したとしても)この世が全く無くなることはありません。
つまり「生まれたこと」と「死ぬこと」はその前と後ろの時間を含めて確かだということです。

さらに、この「生まれたこと」と「死ぬこと」と同じくらい確かなことがあります。
それは何かというと「変化していく」ことです。
宇宙に存在する全ての物質や生物においてそのままの姿をとどめることは無く、時間とともにあらゆるものが刻々と変化していっています。これもまた真理でしょう。
この変化は、川の流れに例えられるかもしれません。
川でも様々な支流は川筋が変わったり、水が枯れたりするけれど、大河の川筋はそう頻繁に変わるものではありません。
しかも凄まじいエネルギーが充満しています。

この時間のエネルギーを利用して、世の中を良くしていけないでしょうか。
種が芽となり、そして年々大きな木として育っていくように。
小さな力かもしれませんが、そんな時間とともに良くなる世界づくりを応援していく、また、私たちがいなくなっても、そのはたらきが永遠に継続していく、そんな企業を目指したいと思います。

株式会社ルネット
代表取締役社長 多根幹雄